本は中古と新品どっちがいい?賢い使い分けと選び方

いつもありがとうございます。ユモカンパニーです。
読書の秋に限らず、本を読む習慣がある方にとって、本を新品で買うか中古で買うか、あるいは電子書籍にするかというのは永遠のテーマかもしれませんね。
特に検索で「本 新品 中古 どっち」と調べたことがある方は、単に安さだけではないはず。
教科書やビジネス書のようなジャンルごとの選び方や、汚い本を避けるためのクリーニング方法など、様々なポイントで悩んでいるのではないでしょうか。
メリットやデメリットを理解して使い分けることで、お財布にも優しく、かつ著者への応援もできる賢い読書生活が送れるようになりますよ。
この記事のポイント!
- 新品と中古それぞれの経済的・心理的なメリットとデメリット
- ジャンル別に見る失敗しない購入チャネルの選び方
- 読み終わった後のリセールバリューまで考えた購入戦略
- 電子書籍も含めた現代的な読書スタイルの最適解
本は中古と新品どっちがいい?迷う理由と解決策
本屋さんで平積みにされたピカピカの本を買うワクワク感も捨てがたいですが、古本屋さんで思わぬ掘り出し物を見つけた時の喜びもまた格別ですよね。
ここでは、まず基本的な判断基準となるメリットやデメリット、そして意外と見落としがちな視点について、私なりの考えを整理してみました。
新品と中古のメリットとデメリットを徹底比較
まずは、シンプルに「新品」と「中古」それぞれの良いところと気になるところを比較してみましょう。
私たちが本を買う時、無意識のうちに価格と品質を天秤にかけているんですが、改めて整理すると「どっちを選ぶべきか」がクリアになってきます。
| 項目 | 新品(紙) | 中古(紙) |
|---|---|---|
| 価格 | 定価(再販制度により割引なし) | 定価の半額〜100円程度 (希少本はプレミア価格の場合あり) |
| 状態 | 完全な美品・清潔・未読 | 使用感あり・日焼け・タバコ臭・書き込みのリスク |
| 付属品 | 帯・ハガキ・初回特典・DLコード完備 | 欠品が多い・使用済みコードのリスク |
| 入手性 | 在庫があれば確実 | 絶版書も見つかる可能性あり(一期一会) |
| 著者還元 | あり(印税が入る) | 中古取引では一般に著者へ直接の印税は発生しません |
| 心理面 | 所有欲が満たされる・「自分の本」という感覚 | 気軽に扱える・汚しても気にならない |
新品の最大の強みは、なんといっても「誰の手垢もついていない」という清潔感と、最新の版が手に入る安心感です。
特にプレゼントや、長く本棚に置いておきたい愛蔵書なら新品一択ですね。
一方で中古は、圧倒的なコストパフォーマンスが魅力。
「中身が読めれば見た目は気にしない」「お風呂で半身浴しながら読みたい」という割り切りができるなら、同じ予算で新品の倍以上の本を読むことができます。
ただ、どうしても「前の持ち主の痕跡」というリスクも背負うことになります。
ここがポイント
- コレクションや清潔さを重視: 迷わず新品を選びましょう。
- 情報を摂取する「道具」として利用: 中古が最強のコスパです。
- お風呂や移動中などのラフな使用: 汚れても心が痛まない中古がおすすめ。
著者の印税や応援を考えるなら新品を選ぶべき
一般的に、古本屋さんやフリマアプリなどの中古取引そのものでは、著者に直接の印税が発生することはありません。
印税は主に新品が販売された際に発生するのが通常です。
日本の出版システムでは、著者の収入源である「印税」は、基本的に新品が売れた時(あるいは刷られた時)に発生します。
そのため、「この作家さんの活動を応援したい」「次回作も読みたい」と感じる場合は、新品で購入するという選択が一つの応援方法になると考えられます。
最近ではSNSで作家さんが「古本ではなく新品を買ってほしい」と発信することもありますよね。
これを「ファンとしての投票行動」と捉えると、数百円の差額は「応援代」だと思えるようになります。
一方で、「著者が亡くなっている古典」や「絶版になっていて新品では手に入らない本」に関しては、文化を継承するという意味で、古本屋さんを利用することが非常に有意義だと私は考えています。
汚い本は嫌?中古のクリーニングと状態の見極め

「中古は安いけど、他人の触った本はちょっと……」という生理的な抵抗感、すごく分かります。
でも、最近の中古市場、特に大手チェーンやしっかりした出品者の本は、かなりきれいにクリーニングされていることが多いんですよ。
自分でできる簡単メンテナンス術
もしネットで購入して、届いた本の状態が少し気になる場合は、簡単なケアで劇的にきれいにすることができます。
私が実践している方法を少しご紹介しますね。
ユモカンパニー流・中古本リフレッシュ術
- 表紙のベタつき: アルコールを含ませたウェットティッシュで拭き取ります(PP加工されたツルツルの表紙のみ)。これだけで手垢や油分が取れてスッキリします。
- 値札シール剥がし: ドライヤーの温風を10秒ほど当てて糊を緩めると、跡を残さずにペロッと剥がれます。爪でカリカリするのはNGですよ。
- 側面の汚れ: 本の側面(小口)が日焼けで茶色くなっている場合、細かい目の紙やすり(サンドペーパー)で軽くこすると、驚くほど白さが戻ります。
※以下のメンテナンスは、本の素材や状態によっては傷み・変色・変形の原因になる場合があります。
作業は必ず換気の良い場所で行い、火気の近くでは実施しないでください。
アルコールはPP加工など耐性のある表紙のみに使用し、色落ちやコーティング剥がれの恐れがあるため目立たない部分で試してから行いましょう。
ドライヤーは過熱による変形を防ぐため短時間で使用してください。
紙やすりは不可逆に削れるため、実施は自己判断・自己責任で行ってください。
不安な場合は、あらかじめクリーニング済みの商品を選ぶ方法もあります。
こうしたひと手間を加えるだけで、「他人の本」から「自分の本」へと愛着が変わっていくのも、中古本の面白いところです。
なお、保管方法については読まない本の収納どうする?傷ませない保管術でも詳しく解説しているので、買った後のケアが気になる方は参考にしてみてください。
リセールバリューを意識して売る前提で買う
「新品は高い」と思われがちですが、実は「読み終わってすぐに売る」ことを前提にすれば、実質的なコストは中古と変わらないこともあります。
特に発売されたばかりのビジネス書や話題の小説は、メルカリなどの二次流通市場で定価の7〜8割近い価格で取引されることも珍しくありません。
シミュレーションしてみましょう。
新品即売りのコスト計算例
- 新品購入価格: 1,650円
- 売却価格(送料・手数料引後): 1,100円
- 実質コスト: 550円
このように、情報の鮮度が高いうちに読んで手放せば、実質数百円で「新品のきれいな本」と「最新の情報」を手に入れることができます。
逆に、古い本やベストセラーになりすぎて市場に溢れている本(供給過多の本)は、売っても二束三文にしかなりません。
「資産価値」としての本という視点を持つと、新品購入のハードルがグッと下がりますよ。
電子書籍と紙の本の使い分けで得するポイント

最近は「紙か電子か」という選択肢も加わって、さらに悩みますよね。
電子書籍には「中古」という概念がありませんが、頻繁にセールやポイント還元を行っています。
私の使い分けとしては、「場所を取りたくない漫画のまとめ買い」や「検索機能を使い倒したい実用書」は電子書籍を選んでいます。
特に何十巻もある長編漫画を部屋に置くスペースがない場合、タブレット一台で完結するのは革命的です。
また、月額制の読み放題サービス(サブスク)を利用すれば、個別に買うか迷うような本も気軽に「試し読み」感覚でダウンロードできます。
電子書籍に特化した選び方については、電子書籍は何で読む?最適な端末とアプリの選び方の記事で深掘りしていますので、デジタル派の方はぜひチェックしてみてください。
ただ、電子書籍は読み終わっても「売れない」ので、リセールバリューはゼロです。
「安く買って、読み終わったら手放したい」というサイクルを好む方は、やはり紙の中古か新品(即売却)が良いでしょう。
本を中古か新品どっちで買うかのジャンル別戦略
ここまでは一般的な話でしたが、ここからはより具体的に「どんな本ならどっちがお得か」という戦略を考えていきましょう。
ジャンルによって「絶対に新品がいい場合」と「中古で十分な場合」がはっきり分かれるんです。
大学の教科書や参考書は書き込みの有無で判断
学生さんにとって大きな出費となる教科書。
新学期に全部新品で揃えると数万円飛んでいくこともありますよね。これはもう、「授業でどう使うか」によります。
文学作品や教養科目の読み物系なら、中古で安く済ませるのは賢い選択です。
多少のマーカー線があっても読む分には困りませんし、先輩のメモが役に立つことすらあるかもしれません(笑)。
ここだけは注意!中古を避けるべき教材
- 語学のワークブック: 直接書き込むタイプの場合、前の持ち主が答えを書き込んでしまっていると学習効果がゼロになります。
- 法律関係の専門書: 法律分野は法改正や運用の変更があるため、発行年や改訂版の有無を必ず確認しましょう。特に授業・試験対策・実務目的の場合は、指定教材や最新改訂版が推奨されることが多いです。
- 付属品必須の教材: 付属のリスニングCDや、オンライン学習用のアクセスコードが使用済みで使えないケースが多いです。
ビジネス書は情報の鮮度で新品か中古か決める
ビジネス書は「鮮度」が命の生鮮食品のようなものです。
例えば「最新のAI活用法」や「2025年の経済予測」といったトレンド本を、1年後に中古で安く買っても、情報が古くなっていて役に立たないことがあります。
こうしたトレンド系の本は、発売直後に新品で買って情報を吸収し、価値が高いうちに売るのが正解です。
スピード感を持って情報を仕入れることが、ビジネスにおける投資対効果を高めます。
逆に、「人を動かす」や「思考は現実化する」のような、何十年も読み継がれている古典的名著であれば、内容は時代が変わっても色褪せません。
こうした普遍的な本は、中古で安く手に入れても情報の価値は変わらないので、コストを抑えるには最適です。
漫画の全巻セット購入は中古が圧倒的にお得

漫画、特に長編作品を「一気読みしたい!」という時こそ、中古の出番です。
例えば30巻ある漫画を新品で揃えると15,000円近くかかりますが、中古の全巻セットなら数千円で手に入ることがザラにあります。
「とにかくストーリーを知りたい」「読めればいい」という場合、この価格差は圧倒的ですよね。
浮いたお金で別の漫画を買うこともできます。
ただし、コレクター気質の方は要注意です。
「本棚に背表紙をずらっと並べて眺めたい」「初版で揃えたい」「特典のイラストカードが欲しい」といったこだわりがある場合、中古本特有の日焼けや帯の欠品がどうしても気になってしまうはずです。
その場合は、潔く新品で揃える満足感を選びましょう。
Amazonや店舗ごとのコンディション基準

ネットで中古本を買う時、一番怖いのが「届いてみたらボロボロだった」というパターンですよね。
実はAmazonマーケットプレイスなどのコンディション表記には、出品者が守るべき明確なガイドラインが存在します。
これを理解しておくと、「思っていたのと違う!」という失敗を減らすことができます。
Amazonコンディションガイドラインの目安
- ほぼ新品: ほとんど読まれた形跡がない完全な状態。
- 非常に良い: 使用感は少ないが、表面上の汚れや傷がわずかにある。
- 良い: 使用しても問題ない状態だが、傷、汚れ、書き込みが見られる場合がある。
- 可: 読めるが、目立つ損傷や書き込みがある。
特に注意したいのは、「良い」以下のランクだと「書き込み」が許容範囲として扱われていることが多い点です。
「良いだから大丈夫だろう」と思って買ったら、中身がマーカーだらけだった、ということもあり得ます。
Amazonの公式ヘルプにも詳細な定義が記載されているので、購入前に一度チェックしておくと安心です(出典:Amazon Seller Central『コンディションガイドライン: 本』)。
書き込みが絶対に嫌な方は、「非常に良い」以上を選ぶか、出品者の個別コメント欄(「書き込みなし」等の記載)をしっかり確認することをおすすめします。
プレゼントに中古本はあり?マナーと注意点
一般的には、相手との関係性や価値観によって受け取り方が分かれやすいため、プレゼントとしては新品を選ぶほうが無難とされることが多いです。
中古本の場合、「予算を抑えたのかな?」と誤解されたり、衛生面を気にする方もいるため、相手を選ぶ必要があります。
ただし、すでに新品では入手できない絶版書や、相手が探していることが分かっている本であれば、見つけてきた手間や思いが伝わり、喜ばれるケースもあります。
その場合でも、できるだけ状態の良いもの(ランクSやA)を選び、値札をきれいに剥がして、新しいブックカバーをかけるなどの気遣いは忘れずにしたいですね。
結論:本は中古と新品どっちも賢く使い分けよう

結局のところ、「絶対にこっちが正解」というものはありません。私の中では、以下のような基準で使い分けています。
ユモカンパニー流の使い分けリスト
- 新品推奨: 推しの作家の新刊、長く書き込みたい参考書、最新トレンド本、大切な人へのプレゼント。
- 中古推奨: 内容を確認したい試し読み、絶版になったレア本、読み捨て感覚の小説、漫画の一気読み。
- 電子書籍: 場所を取りたくない長編漫画、すぐに読みたいビジネス書、検索機能を活用したい実用書。
「応援したい気持ち」と「お財布事情」、そして「本の用途」。
これらを天秤にかけて、その時々でベストな選択をすることが、長く楽しく読書を続けるコツかなと思います。
ぜひ、あなたに合った本の買い方を見つけてみてくださいね。
なお、価格やサービス内容は変動する可能性があるので、最終的な判断は各サイトで確認してください。